2025.05.01
今回は高崎市中泉町で行った屋根瓦の点検の様子をご紹介します瓦の破片が雨樋に引っかかっているのが見える。どこか割れているところがあるのではないか心配なので点検してほしいとのご依頼をいただきましたご連絡いただいた雨樋に引っかかっている瓦の破片はこちらのようです付近に割れて欠けた瓦が無…


瓦は「釉薬瓦」です。瓦の表面に釉薬というガラス質の薬剤が塗ってありますので雨水や紫外線に強く、耐候年数が60~100年程度とかなり丈夫な屋根材です。ですが屋根廻りのメンテナンスを何もしなくてもいいわけではありません。隙間を埋める「漆喰」は10年程度で劣化しますので、今回のようなメンテナンス工事が必要不可欠です。漆喰の役割は、主に瓦の隙間を埋めたり、瓦を固定したりするために使われます。特に日本の伝統的な瓦屋根では重要な役割があります。
雨水の侵入を防ぐ
瓦と瓦の接合部や、棟(屋根の頂部)の隙間を塞ぎ、雨水が内部へ入り込むのを抑えます。
瓦を固定・安定させる
棟瓦などを支える土台として使われ、瓦がずれたり落ちたりするのを防ぐ役割があります。
棟の内部を保護する
棟の下にある葺き土などを雨風から守ります。
漆喰が劣化すると、内部に雨水が入りやすくなります。
屋根の美観を整える
瓦同士の隙間を白い漆喰で整えることで、伝統的な瓦屋根らしい外観になります。
年月が経つと、漆喰がひび割れる・剥がれる・痩せるなどの劣化が起こります。
特に注意したいのは、漆喰が剥がれたこと自体よりも、その結果として棟内部に雨水が入り、葺き土が流れたり、瓦がずれたりすることです。
今回はまだ漆喰の欠損などは見られなかったので工事のタイミングは良かったと思います。
「棟瓦湿式工法」は、瓦屋根の棟部分を南蛮漆喰などの湿式材料で固定し、その上に棟瓦を施工する工法です。主な特徴は次のとおりです。
高い固定力:漆喰・モルタル系の材料で棟瓦を固定するため、棟を一体化しやすい。
耐風性を確保しやすい:適切に施工すれば、強風による棟瓦のずれや脱落を抑えられます。
防水性に配慮した施工:棟内部に雨水が入りにくくなるよう、下地や漆喰を組み合わせて施工します。
取り外しの際には写真のように劣化した「葺き土(葺き土)」が大量に出てきます。「葺き土(ふきつち)」は、棟瓦を固定・支持するために棟の内部に用いる土状の材料です。
棟瓦の下地・支持材になる
棟瓦の高さや通りを調整する
瓦と屋根下地の間の隙間を埋める
瓦を安定させ、棟全体を形成する
施工時に瓦の位置を調整しやすくする
つまり湿式工法とは、粘土質の葺き土を棟に盛り、その上にのし瓦・冠瓦などを積んでいく工事方法になります。
棟瓦の固定に使える
のし瓦や冠瓦などを固定し、棟を形成します。
葺き土の代替・補助として使える
従来の「葺き土+漆喰」に対して、南蛮漆喰だけで棟内部の充填・固定を行う施工方法もあります。
耐水性に配慮されている
一般的な土に比べて雨水に強く、棟内部への雨水の侵入や材料の流出を抑えることが期待できる
施工性が比較的良い
練った材料を棟に詰めて瓦を固定できるため、葺き土を使う工法に比べて施工を簡略化できる
棟の形を整えやすい
棟内部の空隙を埋めながら、瓦の高さや位置を調整できる
耐久性がある
適切な製品・施工方法を選べば、葺き土だけの場合よりも長期的な耐久性を確保しやすい
施工性、耐久性の観点からも現在はこの南蛮漆喰が主流になっています。
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